すごい速度で二極化進む

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 最近の不動産価格についてどのような印象をお持ちでしょうか?
 一括りに言えば、「ずいぶん持ち直しの傾向が見えてきたんじゃないの?」という表現が一般的なのでしょうか?
 私は不動産業者として、ごく最近の不動産価格が二極化する現場のスピードに驚いています。
 「誰でも欲しい不動産」と「誰もいらない不動産」という色分けがはっきりしているように感じます。

 弊社所在の愛知県一宮市内では、JRと名鉄の一宮総合駅近辺の土地上昇が顕著になっています。この近辺では一般の方が居宅用地を探そうとしても、それ以前に業者が購入するという状態が数年前から続いており、非常に物件探しにも困難を極める地域となっています。
 また、来年3月には総合駅周辺の容積率を400%から600%に緩和する都市計画の変更が予定されているために、今後、益々価格が上昇することも予想されます。
 反対に、立地によっては、業者が購入をお控え、一般の方にも敬遠されがちな場所では売却物件が重なり、お互いに価格を牽制し合いながらの売却価格の値引き合戦をしている地区も存在しています。
 上記は、一宮市の現在の不動産売買の現場で起こっていることです。

 また、国の主導で行政が起こそうとしている下記の流れも存在します。

「週間東洋経済10/14号より引用」


 2014年から国交省主導で「立地適正化計画の策定」を全国各地方自治体に推奨しています。
 「立地適正化計画」とは、下の図にあるように、1968年に制定された現在の市街化区域と市街化調整区域の「線引き」よりもっとコンパクトな街づくりを各自治体が策定・実行することを目的としています。
 居住区域と非居住区域を明確にわけることが主旨となっているため、基本的に市街化調整区域内での居宅開発を認めず、市街化区域内でも非居住地区を創設することまで踏み込みます。要は、これまでの「線引き」では広すぎるため、もっとコンパクトにしないと地方自治体として少子化に対応できなくなるのではという警鐘から実行自治体には補助金という「えさ」をぶら下げてまで推奨しているのです。
 この実行には地権者の利害が伴うために自治体が実行するためのハードルの高さは尋常ではありません。

 ですが、今現場で起こっていることや国主導のコンパクト化への方針を考えると、今後街の中心から離れた地区で「立地適正化計画」及び「地区計画」の対象になりそうにならない場所では、今後も不動産価格の下落スピードは止められないんだと感じています。